鹿野ファームは、昭和58年より養豚事業を開始、以降、安全で美味しい豚肉をお客様にお届けしたいという一念のもと、現在、育成から加工・製品販売を展開しています。養豚事業開始当時は、自社でハム・ソーセージなどの自社加工・製品化は携わっておらず、創業者である、佐武
克也は、養豚先進国であるヨーロッパ各国の養豚技術や設備などをつぶさに見て回り、その先端技術の習得に余念がありませんでした。そんな中、とある国で食べたハム・ソーセージのあまりの美味しさに衝撃と感動とを受け、最高のハム・ソーセージを、お客様の食卓に届けたいという想いから、鹿野ファームの農場の隅にある小さなガレージで、ハム作りへの挑戦がはじまりました。豚肉を燻製するスモークハウスも見よう見まねで自分たちで造った粗末な物。ボイル漕もなく、従業員宅の納屋で埃をかぶっていた大きな鉄鍋を借りてきてハムをボイルしました。そして、幾度とない失敗と試行錯誤の末、ようやくヨーロッパで食べたあの味が出来上がりました。その後、研修を重ね、営業許可を取得し、地元鹿野町の農業祭で初めてハムを販売。当初の不安とは裏腹に、お客様の評判は上々で、あっという間にその日の予定分を売り切ってしまいました。
「お客様と対面して物を売る」。今まで経験したことのない喜びは、鹿野ファームが進むべき道筋を示してくれました。そして昭和64年に食肉加工部門を設立。私は、平成21年3月より、先代社長から代表取締役社長を引き継ぎ、平成26年には、本社・直営農場から車で約15分の地にハム工房・総菜工場を新規設立。現在は、ハムやソーセージなどの加工品や総菜を製造販売し、山口県内を中心に多くの方にご愛顧頂くまでになりました。
初めてハムを販売した当日、店を閉めて帰ろうとした時、お客様の一人が「とても美味しかった、東京に住んでいる娘にも食べさせてやりたい」とわざわざ店に引き返し声を弾ませて話してくださいました。私共は、その時のお客様の笑顔を胸に刻み、愛情と情熱をもって作りつづけて参りました。そしてこれからも、生産者ならではの、こだわりの美味しさをお届けすべく、初心を忘れずに努力研鑽して参ります。
私達は農場から排出される豚のふん尿を堆肥化し、これを利用して牧草を育てています。この牧草を収穫し、飼料として黒毛和牛を飼育しているのです。また、農協と連携し鹿野ファームが堆肥の発酵処理を、農協が運搬を分担するという広域堆肥販売システムを確立し、近隣農家の土作りに一役買っています。
新しい取組として、契約農家から出る稲ワラを回収し、これと交換に堆肥を無償で散布するという「稲ワラ交換事業」を行っています。集めた稲ワラは鹿野ファームで和牛の餌となりますし、堆肥を散布した田んぼは土壌改善が出来る、まさに一石二鳥の事業です。今後こういった耕畜連携の取組を一層広め、堆肥を農産物や食料に還元する事で、循環型農業の確立を目指して行こうと考えています。
鹿野ファームでは平成11年より、産学官連携事業としてバイオガス実験プラントの開発に協力してきました。このプラントは株式会社コプロスより製品化され、その商用第一号機が鹿野ファームで稼働しています。排泄物を発酵させることにより、バイオガスを取り出し、これを利用して発電を行っています。このプラントにより農場で消費される電力の約30%を賄い、Co2排出量を年間142tも削減する事が可能となりました。今後は、近隣の食物残渣などもこのプラントで受入、再資源化したいと考えています。
温度管理が容易 | 年間を通じ、温度が一定である地下に設置しているため外気温の影響を受けず、温度管理が容易である。 |
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地上部の有効利用ができる | メタン発酵槽等の処理槽の容積の大部分を地下に設置するため、地上部の構造物が少なく、地上部の有効活用ができる。 |
省エネルギー | メタン発酵槽を地下に設置するので、スラリーを導入する際にポンプの水などが必要ないため省エネルギーである。 |
省エネルギー | ●バイオガス発生量:156,585Nm3/年→原油換算で61,000L/年に相当 ●CO2 142t/年の削減 |
鹿野ファームでは、グループ企業である「有限会社三原ファーム」も含め、下記の生産体制でブランド豚「鹿野高原豚」「生協産直豚肉」を年間約4.9万頭生産しています。三原ファームは、農場設備や飼料の選定、オールインオールアウト方式による飼育方法等、全てを鹿野ファーム本社農場と同様に管理し、品質を維持しています。
鹿野ファーム | 養豚部門 |
肉豚:39,400頭 販売/年 種豚:4,000頭 販売/年 |
本場 |
母豚:440頭飼育 肉豚:31,600頭 販売/年 種豚CD♀:4,000頭 販売/年 |
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阿武分場 |
母豚:300頭飼育 肉豚:7,800頭 販売/年 |
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和牛部門 | 黒毛和牛50頭 販売/年 | |||
ハイポーハム工房 | 加工品:6,000頭分 販売/年 精肉:38,000頭分 販売/年 惣菜:1,000頭分 販売/年 |
三原ファーム |
母豚:1,370頭飼育 肉豚:10,000頭 販売/年 子豚:25,600頭 販売/年 |
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安心した商品を供給するためには誰にでもわかる基準で品質を保証する必要があり、その国際規格がISO9001です。組織内部に品質システムを構築し、ISO規格を基準として評価をする民間の審査登録機関により認定され、ISO9001認証取得を受けた企業だけが「顧客満足を得る製品(サービス)を提供する仕組みを作っている」という証明を示す事が可能となります。
鹿野ファーム品質方針 お客様のニーズ、要求事項を確実に把握し、安心安全でお客様から高い評価が得られる製品を提供致します |
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●ISO9001適用範囲 豚肉・牛肉・鶏肉を使用した加工品の新商品開発及び製造並びに豚肉・牛肉の製造及び販売業務 |
●ISO9001適用組織 有限会社鹿野ファーム本社及びハイポーハム工房 |
会社名 | 有限会社 鹿野ファーム | ||
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設立年月日 | 昭和57年8月 | ||
資本金 | 7,000万円 | ||
代表者 | 代表取締役 隅 明憲 | ||
事業内容 | 原種豚飼育・種豚飼育販売・種豚飼育・肉豚生産販売・農畜産物生産販売・食肉加工品製造販売 | ||
取得認証 | ISO9001(豚肉・牛肉・鶏肉を使用した加工品の新商品開発及び製造並びに豚肉・牛肉の製造及び販売業務) | ||
所在地 | 本社農場 |
〒747-0621
山口県周南市大字巣山清涼寺1950 TEL 0834-68-3617 FAX 0834-68-3909 担当窓口:隅(すみ) |
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ハイポーハム工房 |
〒745-0303 山口県周南市大字鹿野中34-1 TEL 0834-68-3420 FAX 0834-68-2420 担当窓口:重舛(しげます) |
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阿武分場 |
〒758-0613
山口県阿武郡阿武町宇生賀1139 TEL・FAX 0838-85-0566 |
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グループ企業 |
有限会社三原ファーム(ハイポー豚生産農場) 年間売上高 350百万円 山口県岩国市錦町大字宇佐1874 |
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株式会社スタック(飼料・肉豚・種豚など販売) 年間売上高 2,730百万円 所在地 山口県周南市大字巣山1926-1 |